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花の舞酒造株式会社
銘柄酒/「花の舞」
秋葉詣で栄えた宿場町の老舗酒蔵
今も残る石畳がその風情を伝える
『花の舞』という美しい銘は、天竜川水系に古くから伝わる奉納踊り「花の舞」が由来だそうです。しかも、この「花」とは、稲の花を指すそうですから、酒造会社の社名や銘柄として、この上なくぴったりと言えましょう。花の舞酒造は創業元治元年、150余年の歴史を誇る老舗酒造会社です。その蔵屋敷は、秋葉街道の宿場町として栄えた宮口にあり、町の中心に位置する庚申寺門前の石畳沿いに、風雅なたたずまいを見せています。新東名の開通により、花の舞酒造への訪問が随分と便利になりました。これまで東名浜松ICから、花の舞酒造のある宮口まで40分ほどかかっていました。しかし新東名を利用すれば浜松浜北ICから10分、浜松サービスエリアのスマートICからなら5分ほどで到着です。花の舞酒造では新東名の開通に合わせ、ビン詰め工場に直結する新たな出荷場を建設、あわせて蔵の見学コースも整備しました。酒米の表面を削る精米機から麹、醸造工程の見学、さらに搾りたてのお酒の試飲までできる充実ぶりです。花の舞酒造ではほぼ1年中お酒の仕込み作業を行っています。 こうしたお酒造りの形態を、四季醸造や三季醸造と言います。日本では古来お酒は1年中造られてきました。この風習が廃れ、寒い冬にお酒を仕込む「寒造り」になったのは江戸時代のこと。米価格の調整など、江戸幕府の制度上の問題もあったのですが、気温が低く雑菌が繁殖しにくい寒造りへと、日本中の酒蔵がシフトして行きました。三季、四季醸造の復活を可能にしたのは、冷却・冷蔵技術の発達によります。冷蔵倉庫の中で室温を低くコントロールしながらの酒造り。あるいは、醸造タンクを冷却装置で覆ったサーマルタンクによる酒造りなど、酒造技術・設備の発達により、季節に左右されない環境での酒造りが可能となりました。これは、お酒の質的にもプラスに働きます。寒造りにこだわって、一度に沢山のお酒を造ろうとすれば、設備を大型化せざるを得ません。当然、きめ細かな、繊細な酒造りは、難しくなります。しかし、四季醸造であれば設備を大型化せず、複数回に分けて酒造りが行えるというメリットがあります。ただ、過酷な酒造り作業を年間通して行うには、醸造技術者による分業や、高度な制御技術による自動化が必要になります。花の舞酒造では、設備の充実や技術者の育成に早くから取り組み、季節に左右されない酒造りを可能としています。
創業百五十年の老舗でありながら
若々しい活力から感じとる新しさ
花の舞酒造は、酒造りに関する様々な事柄にフットワークよく取り組まれています。例えば酒米に関しては、いち早く県西部の農家と直接契約を結び、県産米100%での酒造りを実現しています。また、自社杜氏の育成にも早くから取り組み、広島流の酒造りを学び、静岡県の工業技術支援センターの指導を受けた土田一仁氏を社員杜氏に任命しました。現在、土田氏は技術部長を務めるかたわら、静岡県杜氏組合の会長に就任、花の舞酒造だけでなく県内酒造技術の向上にも寄与しています。2016年、土田氏に続き、若手の青木潤氏が2代目の社員杜氏に就任しました。静岡県清酒鑑評会県知事賞、名古屋国税局酒類鑑評会全部門優等賞、全国新種鑑評会3年連続金賞受賞など、確実に実績を積み上げています。花の舞酒造では、従来の清酒に加え、微発泡の日本酒『ちょびっと乾杯』や、ワイン酵母を使用した清酒『花の舞 Abysse(アビス)』、砂糖や香料無添加の『花の舞 ヨーグルト酒』といった新製品をつぎつぎと開発しています。こうした新しい製品づくりに取り組めるのも、自社内に高い酒造技術というベースがあるからでしょう。そして同時に、新たな日本酒市場をリードしたいという、営業や商品企画の若い意欲や発想を力強く感じることが出来ます。
主要銘柄
品名:花の舞 極みの大吟醸
米(精米歩合):山田錦(40%)
酵母:+7
日本酒度:1.3
酸度:
品名:花の舞 吟醸酒花ラベル
米(精米歩合):山田錦(55%)
酵母:+5
日本酒度:1.2
酸度:
会社概要
社 名:花の舞酒造株式会社
住 所:浜松市浜北区宮口632
連絡先:TEL. 053-582-2121 FAX. 053-589-0122
代表者:高 田 謙之丞
杜 氏:鎌江 慎太郎(自社)
創 業:元治元年(1864年)
最寄駅:天竜浜名湖線宮口駅から徒歩約3分。
見 学:要事前連絡
http://www.hananomai.co.jp/
▽ショッピングサイト
http://www.rakuten.ne.jp/gold/hananomai/