浜松酒造はJR浜松駅から2キロほどの道のり、歩いて30分、街の中心街・旧東海道沿いに昭和蔵、平成蔵からなる蔵を構えています。酒蔵としては、明治4年の創業となりこの地のシンボル浜松城を別名「出世城」(しゅっせじょう)と呼ばれた謂れにあやかり命名したブランド名「出世城」を主に縁起の良い名の蔵元として親しまれているそうです。浜松酒造の仕込み水は、天竜川の伏流水を地下100メートルから汲み上げた、硬度±0の超軟水。蔵人の方に伺うと、「皆さん街中と言うと水が良くないというイメージをお持ちですが、ここ浜松酒造の水は、酒造りに理想的な軟水の中でもこれ以上ない程の柔らかい名水で、郊外よりもいいのですよ。」と仰っておりました。超軟水で仕込むお酒は、どんなに辛いお酒を造っても後味にほのかに甘味を感じる事が出来るそうです。だから「出世城」の優しい味わいは、ふたくちめ、みくちめと杯を重ねても飲み飽きせず静岡らしさを十分に表現することが出来るのだと感じました。
また直売所には、月替わりで季節のお酒が試飲できたり、時期によってはお土産に「酒粕」や「梅の実」などももらえ、旅人や地元の方々に親しまれている。
賑わいと元気をもたらす銘柄です。