「この酒に出会えてよかった」そう思っていただける酒造り。
──酒のあり様を、もっと身近なものとして提案していきたいと。
そうです。生活の中に溶け込んだ人と人との潤滑油、楽しみを分かち合うもの、悲しみを癒してくれるもの。もちろん新しいタイプのお酒も造っていきたい。日本酒ベースのカクテルなど、ライフスタイルやTPOによって楽しみ方を変えられる、もっと選択肢が広がっていくような提案。日本酒の楽しみ方のバリエーションを広げていきたいですね。
──固定化せずに、人それぞれのお酒の楽しみ方を、提案していくということですね。
私は、イベントは日本酒を飲めない人、飲まない人の意見を聞ける大きなチャンスだと思っています。多分、飲み方を知らない、何となく触れ合うチャンスがなかったという方がほとんどではないかと思っています。ですから、日本酒の良さを知っていただくには、直接お客様とコミュニケーションするしかない。そして、皆さんの声を聞きながら、もっともっと商品のラインナップも広げていきたいと思っています。
▲上:きれいにディスプレイされた店内。ノスタルジックな雰囲気を楽しみながら試飲もできる。下:敷地内を流れる富士山伏流水の清冽な小川。水の豊かな土地柄が見て取れる。
──なるほど。とても楽しみです。話は変わりますが、今、こちらのお酒は主にどちらで消費されているのですか?
県内で4割。関東を中心とした県外へ6割というところです。全部で1,700石ほどです。
──今、日本全体で見ると、日本酒の輸出が順調に伸びていますが、そうした取り組みは。
現在、外国の方へのアプローチとしては、成田空港の免税店にうちのお酒を出していて、好評をいただいています。輸出については、アメリカ、韓国、中国を相手先にと考え、検討中です。
──本日は、ありがとうございました。
(取材日:2007年9月20日)