▲昔懐かしい“親父のげんこつ”をイメージした酒。「だんだん優しくなってきちゃってね」と笑う8代目当主の佐野直次社長
住所/富士宮市根原450-1
銘柄酒/「千代乃峯」「富士正」
≫所在地
富士正酒造の佐野直次社長は、平成28年7月に逝去されました。 現在、新しい体制での記事を準備中です。しばらくお待ちください。
最近は昔ながらの無骨な酒が少なくなった。そんな“げんこつ”の由来話を聞きながら、最初は昔気質の頑固な方なのかな?と思ったが、その印象はすぐに消えた。佐野社長はとても気さくでスマート、かつ柔軟な思考をされる方だ。ただ、酒造りに関しては、頑なに自分の感性とこだわりを貫かれている。創業慶応二年の蔵を守る八代目当主にして、富士山特産品振興会理事長、富士宮市フードバレー推進協議会副会長の要職も兼任され、地元富士宮市の発展に尽力されている。
蔵元の感性を込めた、こだわりの酒を造りつづける。
▲よく手入れされた植え込みが、訪れた人を気持ちよく迎えてくれる。引き戸を開けると、昔懐かしい土間のお店になっていて購入もできる。
──海外視察から帰られたばかりで、お疲れのところすみません。F1グランプリ*への、富士宮特産品振興会ブースの出店準備もありますし、お忙しいですね。
(*)2007年F1日本グランプリ:富士スピードウェイにて9月28日〜30日に開催された。
F1は思っていた以上に準備が大変ですね。国際的なイベントですから、何から何までスケールが違います。それに、あるF1チームのお弁当も担当するので、そのメニューも考えなければなりません。お金はいくら掛かってもいいから、最高の内容でというリクエストなので、みんなで知恵をしぼっているところです(笑)。
──さすがF1グランプリ。お弁当だけを取っても豪勢ですね(笑)。販売ブースには、お酒も富士宮の特産として出されますか?
もちろんです。世界中から人が集まりますから、いいアピールになることを期待していますよ。富士宮やお隣の芝川町の酒蔵は、皆、富士山の水でお酒を仕込んでいますからね。