静岡の地酒「静岡県酒造組合」 富士山、天城山地、南アルプスの名水で醸す静岡の地酒を蔵元情報と共にご紹介。日本酒の良さ、日本酒文化を多くの方に伝えたい。
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しずおか酒造りの風景


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インターナショナル・サケ・チャレンジ
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第22回 静岡県地酒まつりin静岡

日本酒で乾杯推進会議
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静岡平喜酒造株式会社(3)

静岡の地で静岡らしい酒を造りたい。

――静岡での記念すべき最初の仕込みは、誉富士のお酒とうかがいました。

 そうです。初出荷の誉富士は精米歩合60%、酵母はNEW-5を使用して仕込んだ特別純米酒です。昨年の暮れから出荷しています。今はまだ造りも少ないので、特定の販売店、料飲店、飲食店さんでの販売となります。造りたての非常に若い段階での出荷となりましたので、フレッシュで美味しいというご意見から、もう一週間寝かせてからの方がもっと味が乗ってきたのではなど、いろいろなご意見をお聞きしています。いずれにしても、岡山の平喜酒造とはタイプが異なる、静岡平喜酒造らしいお酒が出来たと思っています。

――誉富士は夏を過ぎてからの方がいいという方も多いみたいですね。でもヌーボーと考えればフレッシュさ、若々しさもいいと思います。誉富士以外ではどんな酒米を?

 昨年は酒米の確保がとても難しかったですね。どちらの蔵元でもお米の確保に苦労されたと聞いています。うちは誉富士を100俵(6000kg)確保しましたが、当然それだけでは全く足りませんので、新潟産の「五百万石」と岡山産の「雄町」を用意しました。杜氏の久谷は岡山で雄町の造りに慣れていますから。今回は用意できませんでしたが、次回の造りでは「山田錦」も揃えたいと思っています。

――先ほど静岡平喜酒造らしいなお酒をというお話が出ましたが、これから静岡平喜酒造が取り組まれる酒造りとは。

そうですね、せっかく静岡の街のすぐそばに蔵を構えた訳ですから、造りたてや、出庫したてのお酒を、消費者の皆さんに味わっていただきたいと思っています。今、すでに料飲店や飲食店向けに実践しているのですが、毎月一回決まった日に、「睦月」や「如月」「弥生」といった、その月の名をラベルに刷った誉富士の生酒を小売店へと出荷しています。そして、すぐに飲食店に配達いただいて、ごく短期間に飲みきっていただくという取り組みをしています。蔵の冷蔵庫から出庫して、温度管理をしながら最短で消費者まで届きます。正に地元の酒蔵ならではの取り組みと思っています。


▲久谷裕良杜氏

――流通と直結しているのが、静岡平喜酒造の特徴であり強みですね。

 そうです、酒販店、料飲店、飲食店、消費者の生の声を聞き、この新しい蔵で勉強しながら、酒造りに取り組んで行きたいと思っています。そう、PDCAですね。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)で、常に前の造りよりも良い酒を!という強い気持ちで静岡らしいお酒、静岡平喜酒造らしいお酒を目指して行きます。

――本日はお忙しい中、ありがとうございました。

(取材日:2013年1月17日)